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住宅ローンの選び方:固定金利 vs 変動金利どっちが有利?

固定金利と変動金利の選び方

はじめに

「住宅ローンって固定金利と変動金利、結局どっちがいいの?」――マイホーム購入を考える多くの人がぶつかる、最大の悩みがこの金利タイプの選択です。
特に近年は超低金利時代と言われ、変動金利が圧倒的に低い水準で提供されているため、一見お得に見えるかもしれません。しかし、今後の金利上昇リスクや返済計画の立てやすさなどを考えると、単純に「低いから変動で」とは決めきれないのが現実です。
この記事では、固定金利と変動金利の違いを明確にした上で、それぞれのメリット・デメリット、過去の金利動向、ライフスタイルに応じた金利タイプの選び方、さらにはミックスローンという第三の選択肢まで、徹底解説します。

1. 固定金利と変動金利の違いとは?

住宅ローンの金利タイプは大きく2種類に分かれます。それが「固定金利型」と「変動金利型」です。
固定金利とは、契約時に決めた金利が完済までずっと変わらないタイプのローン。一方、変動金利は半年ごとに金利が見直され、市場の金利動向に連動して上下します。
簡単に言えば、「安定性を取るか」「初期負担の軽さを取るか」が、この選択の本質です。

2. 固定金利のメリット・デメリット

固定金利の最大の利点は、返済額が契約時に確定し、将来にわたって変わらない安心感があることです。金利がどれだけ上がっても、返済額は変動しません。

メリット:

  • 返済額が一定なので、家計管理がしやすい
  • 将来の金利上昇リスクを回避できる
  • ライフプランを立てやすい

デメリット:

  • 初期金利が変動金利より高い
  • 一定期間で借り換えしないと割高になる可能性も
  • 金利が下がっても恩恵を受けられない
💡 固定金利は「安心料」と考えると分かりやすい選択肢です。
金利が上昇しても家計が揺らがないようにしたい人や、長期的に一定の支出で計画を立てたい人には最適です。
教育費・老後資金・生活費といった将来の支出が明確な家庭ほど、固定金利の安定性は大きな武器になります。

3. 変動金利のメリット・デメリット

変動金利は、当初の金利が非常に低く設定されているため、「とにかく月々の支払いを減らしたい」という方に人気です。ただし、金利が上がった際のリスクは見過ごせません。

メリット:

  • 当初の返済額が低く、手元資金に余裕ができる
  • 金利が下がれば返済額も減少
  • 借入時の心理的ハードルが低い

デメリット:

  • 金利上昇時には返済額が増加するリスク
  • 返済総額が予測しにくい
  • 長期的な資金計画が立てにくい
💡 変動金利は、短期間での返済や繰り上げ返済を前提とする場合に有利な選択肢です。
ただし「低金利だから安心」ではなく、金利が1〜2%上昇した場合のシミュレーションも行いましょう。
万一に備えて、月々の返済額が増えても家計が耐えられる余力があるかどうかが、変動金利を選ぶカギになります。

4. 金利の過去推移と今後の見通し

日本の金利は1990年代のバブル崩壊以降、長く低金利状態が続いてきました。特に2016年の日銀によるマイナス金利政策以降、住宅ローン金利は史上最低レベルに。変動金利では0.3〜0.5%という超低金利が一般化しています。

しかし近年はインフレ懸念や世界的な金利上昇の流れもあり、「いよいよ日本も金利を上げるのでは?」という見方が強まっています。
短期的に見れば変動金利が有利に見えても、今後10年、20年という長期の返済期間を考えれば、「金利上昇に耐えられるか?」という視点が欠かせません。

💡 金利が低い今こそ、将来の上昇リスクを織り込んだ資金計画が重要です。
「今は低いから大丈夫」ではなく、「将来上がったらどうする?」を前提に、余裕ある返済プランを設計しましょう。

5. ライフプラン別・おすすめの金利タイプ

金利タイプの選び方に正解はありません。ただし、家計状況や将来のライフプランによって、向いている選択はあります。

変動金利が向いている人:

  • 共働きで収入に余裕がある
  • 10年以内に繰り上げ返済する予定がある(金利上昇リスクを)
  • 金利上昇にも一定の耐性がある

固定金利が向いている人:

  • 教育費や老後資金の備えが必要で、支出が増える予定
  • 転職や独立などで収入が不安定になる可能性がある
  • 長期的に安定した返済計画を重視したい
💡 金利タイプの選び方は、「今の収入」だけでなく「将来の変化」も踏まえて考えることが重要です。
ライフステージが変われば、支出やリスク耐性も変わります。長期的視点で自分に合った選択を。

6. ミックスローンという選択肢

固定も変動も決めきれない――そんな方には「ミックスローン」という選択肢もあります。
これは、借入額の一部を固定金利で、残りを変動金利で借りる方法。例えば3,000万円の借入額を、1,500万円ずつに分けて固定と変動で組み合わせることで、リスクとメリットを分散できます。

ただし、手続きが複雑になったり、金融機関によっては取り扱いが限定されることもあるため、事前によく確認することが大切です。

まとめ:金利タイプは「予測」より「耐性」で選ぶ

「今後の金利はどうなる?」と予測するのは、プロでも難しいのが現実です。だからこそ、重要なのは「金利が上がった場合でも耐えられるか?」という“家計の耐性”です。

変動金利が有利に見えても、数年後に金利が上昇して返済負担が増せば、家計は大きな打撃を受けます。逆に、固定金利であれば、たとえ最初の金利が高くても、将来的な不安を避ける安心感があります。

迷った場合は、まずは固定金利を基準にし、「変動金利でもやっていけるか?」を逆算して判断するのが賢明です。

💡 金利の予測ではなく、自分の家計の“耐久力”に注目して金利タイプを選びましょう。
変動金利は低金利の恩恵を受けられる反面、上昇リスクのシミュレーションは必須。固定金利は「安心料」と考えて割り切れるかがポイントです。
最終的には「得をする選択」よりも、「後悔しない選択」を重視する姿勢が大切です。

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