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仲介と買取の違い:どっちで家を売るべき?

仲介と買取の違いイメージ

はじめに

家を売るとき、多くの人が直面するのが「仲介」と「買取」どちらで売るべきか、という悩みです。
人生で何度も経験することのない不動産売却。だからこそ「高く売りたい」「できるだけ早く現金化したい」など、様々な希望や不安が入り混じるのは当然です。
日本の不動産市場では、売却方法によって得られる金額や売却までのスピード、手間やリスクが大きく異なります。
この記事では「仲介」と「買取」という2つの主要な売却方法について、仕組みや流れ、それぞれのメリット・デメリットを具体的に解説します。
さらに、実際の査定の受け方や、近年増えている「買取保証付き仲介」といった新たな売却手法についても紹介します。
あなた自身やご家族の状況に合わせて、最適な売却方法を見極めるための判断軸を身につけましょう。

1. 家の売却方法は大きく2つ:「仲介」と「買取」

不動産を売却するときの選択肢は、大きく分けて「仲介」と「買取」の2つです。

  • 仲介(媒介)
    不動産会社が売主(あなた)と買主(一般の個人・法人)との間に入り、物件を市場に公開して買主を探す方法です。
    成約時にのみ仲介手数料を支払います。日本で最も一般的な売却方法です。
  • 買取
    不動産会社が直接あなたの家を「買取」る方法です。
    売却後、会社がリフォームなどを施し再販売するケースが多いです。市場に出すことなく、即時現金化が可能です。

この2つの選択肢には、売却までの期間・売却価格・手続きの手間・安心感など、多くの違いがあります。

2. 仲介で売る場合の特徴と流れ

仲介による売却は、一般の買主を広く募集して一番高く買ってくれる人を探す「オークション型」ともいえる方法です。

【仲介の一般的な流れ】

  1. 不動産会社に「媒介契約」を依頼
  2. 市場調査・物件査定を受け、売出価格を決定
  3. 不動産ポータルサイト・店頭・ネットワークで広告掲載
  4. 内見希望者の対応(掃除・調整・立ち会いなど)
  5. 購入希望者と条件交渉(価格・引渡時期・設備等)
  6. 売買契約の締結・手付金の受領
  7. 引渡し・残代金受領・登記手続き・引越し

【特徴・ポイント】

  • 市場価格で高値売却を目指せる:複数の買主候補が現れれば、競争原理が働きやすい
  • 売却期間は不確定:エリア・価格・築年数・相場などによって、1~6ヶ月、時に1年以上かかることも
  • 仲介手数料が発生:売却価格の3%+6万円(税抜、400万円超の場合)が上限
  • 買主の住宅ローン審査落ちによるキャンセルなど、契約不成立リスクあり

仲介は「高く売りたい」「時間に余裕がある」場合に適した方法です。

3. 買取で売る場合の特徴と流れ

買取による売却は、「確実に」「早く」売りたい人向けのダイレクトな方法です。

【買取の一般的な流れ】

  1. 複数の買取業者(不動産会社)に査定依頼
  2. 買取価格の提示(その場で金額提示されることも多い)
  3. 条件が合えば即契約・引渡し
  4. 1~2週間程度で現金化、引越し

【特徴・ポイント】

  • 売却までの期間が圧倒的に短い:平均1~3週間程度
  • 現金化の確実性が高い:買主=業者なので「売れ残り」「ローン審査落ち」などの心配なし
  • 室内状況や瑕疵担保(責任)に対する安心感:売却後のトラブルが少ない
  • 市場価格より2~3割安くなるのが一般的:業者が転売益を得るため

買取は「急いで現金化したい」「相続・離婚・転勤など事情がある」場合に最適です。

4. 仲介と買取のメリット・デメリット比較

売却方法 メリット デメリット
仲介 ・高く売れる可能性
・市場価格に近い値段
・幅広い買主にアピールできる
・売却期間が長引く場合あり
・内覧対応や掃除の手間
・契約不成立リスクが残る
買取 ・スピード売却
・現金化の確実性
・売却後のトラブルが少ない
・リフォーム不要
・価格が市場より2~3割低い
・買取業者による価格差が大きい
・再販売前提なので条件に合わないと断られる場合も
💡「高値を目指すか、確実なスピードを重視するか」自分の優先順位を整理して選ぶことが重要です。

5. 実際の査定・選び方のポイント

売却方法を選ぶ前に「実際いくらで売れるのか」「どの業者が信頼できるのか」を見極める必要があります。

【査定のポイント】

  • 仲介の場合
    • 複数の不動産会社に「無料査定」を依頼し、価格の根拠・戦略をヒアリング
    • 過去の成約事例や近隣相場を重視
    • 業者ごとに得意エリアや販売力に差があるため、ネットワークや広告戦略も比較
    • 必要なら「専任媒介」か「一般媒介」か契約形態も検討
  • 買取の場合
    • 「買取一括査定サイト」などを活用し、必ず複数業者からオファーを取る
    • リフォーム不要・瑕疵担保免責・現状渡しの条件を確認
    • 価格差が大きい場合は、買取後の再販方法(業者のビジネスモデル)もチェック

【共通の注意点】

  • 不動産会社とのコミュニケーションは丁寧に。疑問点は必ず質問
  • 価格だけでなく「対応力」「説明のわかりやすさ」「実績」を総合判断
  • 相見積もり(複数業者比較)は必須
💡「相場を知る」「複数社を比較する」「質問にしっかり答えてくれる業者を選ぶ」――これだけでも失敗リスクは格段に下がります。

6. ハイブリッド型「買取保証付き仲介」という選択肢

最近は、仲介と買取の「いいとこどり」ができるサービスも増えています。それが「買取保証付き仲介」です。

【仕組み・特徴】

  • 最初は通常の仲介で売却活動(高値を目指す)
  • 一定期間(例:3~6ヶ月)内に売れなければ、あらかじめ決めた買取価格で業者が買い取る
  • 「万一売れなかったらどうしよう」という不安を軽減できる
  • 市場価格と買取価格、両方の査定を同時に把握できる

【向いているケース】

  • まずは高く売りたいが、長期化のリスクも避けたい
  • 売却スケジュールにタイムリミットがある(住み替え・転勤・資金計画など)

【注意点】

  • 買取保証の価格は、市場価格より低めに設定される
  • 仲介手数料・買取時の諸費用など、コスト構造も事前に確認を
💡「絶対に売り切る安心感」と「高値の可能性」を両立できるハイブリッド型。近年利用者が増加しています。

まとめ:あなたにとって最適な売却方法とは?

家を売る――それは人生の大きな決断です。「できるだけ高く」「できるだけ早く」「できるだけ確実に」。
そのすべてを同時にかなえる完璧な方法はありませんが、「何を優先するか」を冷静に見極めることが納得の売却につながります。

  • 時間的余裕があり、少しでも高値を目指したいなら「仲介」
  • すぐに現金化したい・トラブルなく手放したいなら「買取」
  • 両者のメリットをバランスよく取りたいなら「買取保証付き仲介」も検討

家族や自身のライフプラン、資産状況、売却理由によって最適解は変わります。
「誰に相談し、どんな情報を集め、何に納得するか」――そこがもっとも大切な判断軸です。
どの方法を選ぶにしても、「現状を知る」「信頼できるプロに相談する」「比較検討を怠らない」ことが、後悔しない不動産売却の一番の近道となるでしょう。

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