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ETF(上場投資信託)とは?投資信託との違いと活用法

ETFの基本と投資信託との違いを解説するイメージ画像

はじめに:ETFの注目度が高まっている理由

資産形成において、「どの商品で運用するか」は成功の鍵を握ります。その中で近年、特に注目を集めているのが「ETF(上場投資信託)」です。

ETFは投資信託の仲間でありながら、証券取引所で株のように売買できる特徴を持ち、インデックス投資や長期運用を志向する人々から特に支持を集めています。

「低コスト」「分散投資」「自由な売買タイミング」が可能なETFは、個人投資家にとって使いやすく、合理的な運用手段として広く浸透しつつあります。

本記事では、ETFの基本から投資信託との違い、活用のコツまでをわかりやすく整理して解説します。

1. ETFとは?基本の仕組みと特徴

ETFとは「Exchange Traded Fund」の略で、日本語では「上場投資信託」と呼ばれます。投資信託の一種ですが、証券取引所に上場されており、株式と同じようにリアルタイムで売買できるのが特徴です。

ETFは、株式や債券、REITなど複数の銘柄をまとめてパッケージ化した商品です。これにより、1つのETFを購入するだけで、対象市場全体や特定テーマに分散投資することが可能です。

例えば、日経平均株価に連動するETFを購入すれば、日経225の構成銘柄すべてに間接的に投資していることになります。

ETFは「分散投資」「低コスト」「株式のような自由な売買」を兼ね備えた投資ツールです。

2. 投資信託との主な違い:売買方法・コスト・流動性を比較

ETFと一般的な投資信託は似ているようでいて、実際には次の3点で大きく異なります。

① 売買方法の違い

  • ETF:株式と同様に、証券取引所の取引時間内に「市場価格」で売買が可能(指値・成行注文が可能)。
  • 投資信託:1日1回、基準価額(NAV)で取引。注文の価格は当日または翌日に確定する。

② コスト面の違い

  • ETF:信託報酬が非常に低く、長期投資に向く。販売手数料は基本不要。
  • 投資信託:信託報酬が高めのものもあり、販売手数料がかかる場合もある。

③ 流動性の違い

  • ETF:リアルタイムでの売買が可能で、機動的な投資に向いている。ただし、流動性が低いETFは「価格乖離」が発生することも。
  • 投資信託:基準価額での売買となるため、急な価格変動リスクは少ないが、即時売買はできない
ETFは「タイミングよく売買したい人」に、投資信託は「定期積立で運用したい人」に適しています。

3. ETFの代表的な種類と投資対象(株式・債券・REIT・コモディティなど)

ETFにはさまざまな種類があり、投資対象が非常に幅広いのが大きな特徴です。以下は代表的なETFの分類です。

  • 株式ETF:日経平均やTOPIX、米国のS&P500など株価指数に連動。王道の選択肢。
  • 債券ETF:日本国債・米国債・社債などに投資。価格変動が比較的安定している。
  • REIT ETF:不動産投資信託に連動。分配金利回りが高めでインカム狙いに人気。
  • コモディティETF:金・原油・大豆などの商品市場に連動。インフレ対策としても注目される。
  • テーマ型ETF:AI、脱炭素、DXなど特定テーマに集中投資するタイプ。

このようにETFは、ほぼすべての資産クラスにアクセスできるため、少額での分散投資が実現できる優れた金融商品です。

投資対象を選ぶだけで、ETFを通じて世界中の資産に分散投資できます。

4. ETFのメリット:分散投資・低コスト・透明性の高さ

ETFが多くの投資家から支持されているのは、次のような明確なメリットがあるためです。

  • 低コスト運用:信託報酬が0.1%以下のETFも多く、長期保有に有利
  • 少額での分散投資:1本のETFで複数資産に投資可能。リスク分散が容易
  • リアルタイム売買:株式と同じように、好きなタイミングで取引できる
  • 透明性の高さ:構成銘柄や運用情報が毎日開示され、運用実態が明確

こうした特徴により、ETFは初心者からベテラン投資家まで、幅広い層に利用されている投資手段です。

長期投資に必要な「コスト削減」「リスク分散」「情報開示」の3拍子がそろっているのがETFの魅力です。

5. ETFの注意点:価格乖離・売買手数料・最小単位など

ETFには多くのメリットがありますが、いくつかの注意点も存在します。

  • 価格乖離のリスク:取引量が少ないETFでは、基準価額と市場価格に差が生じることがあります。
  • 売買手数料の発生:ネット証券でも株と同様に売買ごとに手数料がかかる場合があります(無料のETFもあり)。
  • 最小売買単位の確認:1株単位で購入できるETFもあれば、最低10株以上など条件が異なる商品もあります。
  • 分配金再投資の手間:自動で再投資できる仕組みが少なく、手動での対応が必要なこともあります。

このようにETFは「万能」ではなく、投資目的やスタイルに応じた選択が大切です。

ETFはメリットが多い一方で、価格乖離や手数料などのデメリットも理解したうえで使いこなしましょう。

6. ETFはどんな人に向いている?活用パターン別の考え方

ETFは、次のような投資スタイルやニーズを持つ人に特に向いています。

  • 低コストで長期運用をしたい人:インデックスETFを活用して、積立&分散投資が実現できます。
  • タイミングを見て投資したい人:株のようにリアルタイムで取引でき、戦略的な運用が可能です。
  • テーマ別に資産を構成したい人:AIや脱炭素など、目的に応じたETFでポートフォリオを組むことができます。

一方で、完全自動での積立手間の少ない運用を重視する人には、一般的な投資信託の方が適している場合もあります。

ETFは「自分で考え、組み合わせる楽しさ」がある商品。積極的に運用に関わりたい人にぴったりです。

まとめ:ETFと投資信託を目的に応じて使い分けよう

ETFは、投資信託と同様に分散投資ができる一方で、リアルタイムの取引や低コスト運用が可能という独自のメリットを持っています。

ただし、その自由度の高さは市場価格の変動や売買の判断を求められる側面もあり、自分の投資スタイルとの相性を見極めることが重要です。

まずは「何のために投資をするのか」という目的を明確にし、その上でETFと投資信託のどちらがより適しているかを判断しましょう。状況によっては、両者を組み合わせることで、より効果的な資産形成が実現できます。

ETFは「知っている人が得をする」金融商品。仕組みや活用法を理解し、将来の資産形成に役立てていきましょう。

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