
1. NISAとは?
NISA(少額投資非課税制度)は、日本政府が国民の資産形成を支援するために導入した税制優遇制度です。通常、投資の利益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座を利用すれば一定額までの運用益が非課税になります。
2024年からは「新NISA」がスタートし、非課税期間が恒久化されるなど、大きく制度が変更されました。従来の「つみたてNISA」と「一般NISA」は統合され、新たに「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2種類が用意されています。
2. 新NISAの仕組み
新NISAでは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの枠が用意されており、それぞれ特徴や上限額が異なります。 以下の表で両者の違いを確認してみましょう。
項目 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
---|---|---|
特徴 | 長期・積立・分散投資を支援する枠 | より幅広い投資商品を対象とした枠 |
対象商品 | 積立・分散投資に適した一定の投資信託 | 上場株式(ETF、J-REIT含む)、投資信託 |
年間投資上限額 | 120万円 | 240万円 |
非課税保有限度額 | 1800万円(成長投資枠と合算) | 1200万円(つみたて投資枠と合算して1800万円まで) |
非課税期間 | 無期限 |
3. 新NISAのメリット・デメリット
新NISAの特徴をメリット・デメリットに分けて整理しました。制度の利点と注意点を理解して、自分に合った使い方を考えましょう。
①メリット
項目 | 内容 |
---|---|
運用益が非課税 | 通常の投資では運用益に対して約20%の税金がかかるが、新NISAでは非課税。 |
非課税期間が無期限 | 旧NISAでは非課税期間が決まっていたが、新NISAでは無期限。 |
年間投資枠の拡大 | 最大360万円まで投資可能(つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円)。 |
投資商品の選択肢が増加 | 成長投資枠では個別株式やETFも対象。 |
②デメリット
項目 | 内容 |
---|---|
投資リスクがある | 市場の変動により元本割れの可能性がある。 |
年間投資枠に制限がある | 年間360万円以上は投資できない。 |
損益通算ができない | 課税口座の損失と相殺できない。 |
4. どんな人に向いているのか?

①つみたて投資枠が向いている人
- 長期的にコツコツ資産形成したい人
- 投資初心者でリスクを抑えつつ運用したい人
- 低コストのインデックスファンドに投資したい人
②成長投資枠が向いている人
- 個別株やETFで積極的に資産運用をしたい人
- 短期間でのリターンを重視する人
- 分散投資しながらもリスクを取りたい人
5. 銘柄選びのポイント
①つみたて投資枠のおすすめ銘柄選び
- 低コストのインデックスファンド(S&P500、全世界株式など)
- 長期運用に適した分散型投資信託
②成長投資枠のおすすめ銘柄選び
- 成長が期待できる個別株やETF
- 配当利回りの高い株式
まとめ
新NISAは、2024年から非課税期間が無期限化され、投資枠も拡大されるなど、これまでより使いやすい制度になりました。つみたて投資枠と成長投資枠をうまく活用し、自分の目的に合った投資を始めましょう!